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リスプリント (Lithprint) 4.初めての現像
<現像開始>
リスプリント用に水とリス現像液を混ぜて作成した物は無色透明ないし水に若干黄色がかった現像液になっているかと思います。 僕はこれを新液と呼んでいます(フレッシュな現像液)。
リス効果と呼ばれる、ざらっとした感じは現像液が疲労した状態程現れ易いですが、まずは新液で感覚を掴んでも遅くは無いです。  いずれにしても最初は新液でやるしか無いのですから。

リスプリント (Lithprint) 4.初めての現像_c0222674_17272515.jpg



次に引き伸ばし機にネガをセットして、Foma MG131を5cm-程度の短冊に切った物をセットします。
*そうそう号数フィルターは必要ありません、プリントのコントラストは引き伸ばし機の露光量で決めます
リスプリントでフィルターは全く意味無いです、あれ外すだけで1-2段は露光稼げますので外しましょう。

リスプリントでは通常の露光量から更に2-3段露光をかけなければなりません。
通常の印画紙でF32 8秒であれば、温黒調のMG131は感度が低いので2段 F16 8秒程度必要な筈です。 
リスプリントの場合にはF8 8秒とかになります。  
ネガがカーリングする心配があるので、本番プリントでは10秒露光・休憩・10秒等の方法を使っています。

通常、過度に露光を与えていなければ、この濃度の現像液であれば、液に浸けてから1-2分で像は出てこない場合がほとんどです。 5分以上(個体差あり)は何の変化も無く、7-8分から徐々に像が出くる事が多いです(僕の場合)。  この暇な間を埋めるがオーディオプレイヤーですので音楽でも聴きながら赤いランプなり眺めて時間を潰しかありません、辛抱の時です。
ある時間で像が薄く現れれば、そこからバットに顔を突っ込む様に注意深く印画紙を確認していきます。
像は徐々に全体像として現れて、後半にはシャドー(黒部分)が加速度的に濃くなってきます。
この時にプリントがベストである事を見計らって引き上げて下さい。
この時間の要する現像方法がリスプリントの特徴です。

<初めての方>
初めてリスプリントにトライする場合にはレンズ開放とかにして20秒とか沢山露光を与えてみてください。
新液であればきっと数分で像が出てくる筈です、もし15分出なければ何か問題があります。
もし出なければ露光をもっとかけます、前回の倍以上。
この状態で露光を増やせば必ず出てきます、極端な話開放で30秒も当てれば3-5分で極めて軟調な画像が現れてくる筈です。  まずは露光で像が出る事からがスタートです。

トラブルシューティング
レンズ開放で1-2分露光しても出ない場合は現像液の濃度を倍にしてみる。
但し基本は露光でコントロールするべきで条件をやたらに変えない。


下記プリントは新液で焼いた物。
現像液 Arista 2:2:100 (新液), ネガ4x5 (通常 F32 8秒程度で焼ける Non Filter), F16 20秒露光 Fuji A450+ Fujinon 135mm , 現像時間 12-15分, 液温度 22-24℃ 水槽ヒータを突っ込んで使用、室内温度 19℃程度。

リスプリント (Lithprint) 4.初めての現像_c0222674_1737433.jpg
2022追記 最近は季節の関係で液温17度ですが、F11 5secで上のデータと似ています。 放置で21minなので納得。
自分の放置プレーが楽です。 最近は露光量を詰めて色が黒目のプリントが好きです。
露光量はコントラスもありますが、色も濃い目に出ます。 
コントラスト:現像液に漬けている時間が長いと勝手にコントラスが上がります。シャドー多めにしたい場合には時間でコントロール。

by tosha_gogo | 2012-04-01 17:46 | Lithprint-リスプリント-
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